妊娠・出産・産後に関するお役立ち情報は、特に2012年に書いたものが多いため、古くなってくるものもあります。
あくまでご自身のリサーチの出発点として受け取って頂けると幸いです。

2012年2月11日土曜日

アメリカでの出産〜日本との違い〜(パート1:出産)

よく、「日本とアメリカの出産の違いについて知りたい」というご意見を妊娠サポートグループで聞くことがあります。


私自身、日本では出産経験もドゥーラ経験もないので、以下は、日本で助産師をされていた方と1年間一緒に妊娠サポートグループのファシリテーターをしている中から感じたことです。まずは、出産自体の大きな違いについて書きます。


まず、妊婦さんの立場から見て一番大きな違いは、やはり、アメリカでは硬膜外麻酔(いわゆる、無痛分娩、和痛分娩)が、オプションとして選べる、ということだと思います。


やはり、妊婦さんが出産に関して一番恐れを抱くのは、「痛み」だと思います。いろいろな方とこの話題になることがあるのですが、「アメリカには、せっかく無痛分娩があるのだから、当然する」という意見の方が多いように思います。


これはごく当然のことだと思います。今ではドゥーラをしている私自身も、妊婦だった時、当然そのように感じていましたし、痛みへの恐れから、硬膜外麻酔の副作用などあまり気にもせず、迷わず、選択しました。


硬膜外麻酔の副作用については、口頭ではほとんど説明することもないまま、積極的に薦める産科医も多いことも、この傾向に影響しているかもしれません。


ただし、これに関しては、以前からも書いているように、薬には必ず副作用があり、鉗子分娩などの介助分娩になる可能性が高まったり、そして、薬は赤ちゃんにも移行するため、授乳や赤ちゃんとのbonding(絆の形成)にも影響するとも言われています。


この辺りをしっかりと考えてから、また薬以外の痛みの緩和方法も知った上で、選択されると良いと思います。また、硬膜外麻酔を選択されたら、なるべく入れるタイミングを遅らせる、という選択肢も考えられると良いと思います。


硬膜外麻酔については、こちらのホームページでもまとめていますが、また情報を更新していくつもりです。


例えば、初産の方で、最初から硬膜外麻酔を選択する人が多いのは、やはり、痛みへの恐れが大きいからではないでしょうか。また、たとえ最初は「できるだけ自然で産みたい」と思っていても、最終的には、オプションとして手軽に選べてしまう硬膜外麻酔を使う、ということもあるだろうと思います。


最後まで自然でいくには、かなり強い覚悟と、さらに、お産が進むと誰でも最終的にはこの覚悟は揺らいできますから、周りからの強力なエモーショナル・サポートが必要になります。


そして、これが、日本とアメリカの大きな違いの二つ目にもなるのですが、アメリカには助産師のいる病院が少ない、というが、硬膜外麻酔を早々に入れることに拍車をかけているようにも思います。極端な病院では、少しでも痛みを訴えると、自然な痛みの逃がし方をほとんど知らないスタッフが、すぐに薬の使用を持ちかけてきます。


ですから、もし「できるだけ自然で」と思っていたら、痛みを逃す方法を自分たちが事前にしっかり学んで準備しておかなければならないのです。


つまり、日本では、病院で知識豊富な助産師や看護師がやっていることを、アメリカだと一般的に全て自前でやるのです。特に、出産のことなど、見たことも聞いたこともないパートナーが、その大役を担うことになるのです。(家族や友人が遠い日本にいる日本人カップルにとって、このパートナーの役割はさらに増すかもしれませんね。)


そういうわけで、ドゥーラのような職業に需要が出てくるのでしょう。もちろん、日本でも、忙しい助産師や看護師がずっと付き添ってくれることは珍しいかもしれません。しかし、前の投稿でも書きましたが、ずっと継続して付き添ってもらうということが大事ですから、日本でもドゥーラのような人に付き添ってもらうと、お産に対する満足度は高まるのではないかとも思います。(ドゥーラの探し方は、こちらを参考にされてください。)


日本の「痛みに耐えてこそなんぼ」みたいな考え方に反発する気持ちを持っていらっしゃる方も多いように感じています。周りの人は、あくまで、non-judgmentalな(自分の意見を押し付けない)対応が必要です。


ドゥーラを始めた頃は、そりぁ自然出産の方が、お母さんにも赤ちゃんにもやさしいのだから、そういうことも伝えていかないと、という気持ちが強かったのですが、最近では、やはり、これは個人の考え方などに大きくよるものだとも感じています。


気持ちの面も含めて陣痛に対する準備ができていなかったり、周りからのエモーショナル・サポートが乏しかったり、あるいは予想以上に長丁場のお産になって心身ともに疲れるケースがあったり、などで、もし自然に産むことが辛い経験になってしまったとしたら、満足なお産にはならないかもしれません。最終的には、柔軟性を持つということも大事だと思います。


また、「自分で選ぶ」「自分で決める」というような考え方の人がいる一方で、「産科医はプロなのだから、全ての決断をまかせる」という意見の人もいらっしゃいます。そのような考え方を周りが変えることなどできません。もちろん、薬の副作用や、自然な陣痛への対処法があることなど、情報発信していくことも必要だとは思っていますが、これもあくまで、non-judgmentalな(自分の意見を押し付けない)態度が必要だろうと思います。


何か、他にお気づきの点、あるいは、ベイエリア以外のアメリカ、アメリカ以外の国の状況などについても、コメント頂けたら嬉しいです!


次回は、出産直後の違い([追記] ←リンク先を追加しました)について書きたいと思います。



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