妊娠・出産・産後に関するお役立ち情報は、特に2012年に書いたものが多いため、古くなってくるものもあります。
あくまでご自身のリサーチの出発点として受け取って頂けると幸いです。

2012年3月4日日曜日

あなたは医療の信奉者? それとも慎重派?〜人はどうやって医療に関する決断をするのか?〜

現在、「Your Medical Mind」を読み進めています。

(関連する投稿「薬を使うか否か〜人の心に響くのは数字よりもストーリー」をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。)

ごく大雑把な結論から言うと、薬や医療介入を使うかどうか、また、選択肢がある場合、何を選択するかは、本当に個人差があるよなぁ、と。

つまり、育った家庭環境(特に、親の医療に対する態度から受ける影響)、過去の病気や医療に対する自らの経験、聞いたり読んだりした他人の経験談(ストーリー)によって、(本の言葉を借りると)医療のBeliever(医療信奉者)か、Doubter (慎重派)かが変わってくる、ということなのです。

確かにそうですよね。

また相変わらず、本の内容をドゥーラ的観点から考えていきたいと思います。

たいていのノーマルなお産に関しては、病気ではないので、薬や医療介入を使えば、当然、副作用やリスクの可能性が生じます。

しかし、それを説明しても、 医療を信じている人の心には、あまり響かない、ということなのですよね。その可能性を高いと見なさないということです。

統計があるわけではないので、それこそ、ただのエピソードとして読んで頂きたいのですが、ベイエリアのある産科病棟勤務の看護師から、ちらりと聞いた話では...

産科医や産科病棟の看護師は、自分自身のお産の時に医療介入を積極的に使う人が多い、ということです。

これは、やはり、医療関係者には医療を信じている人が多い、からではないでしょうか。

だからこそ、自分の患者にも医療介入を勧める、のではないでしょうか。つまり、自分の嗜好(自分の好きな選択肢)を患者が選ぶように、(意識しているかどうかは別として)不均等に情報を提示する、ということです。

著者の言葉:"Patients should be aware that doctors and other experts may frame information in a way that reflects their own preferences." (p58)
和訳すると、「患者は、医師やその他の専門家が、自分たちの嗜好を反映する形で、情報を組み立てて提供していることを承知しておくべきである

なるほど!

そして、妊婦さん側も、医療を信じる人は、その医師の言葉をそのまま、すんなりと受け入れるかもしれないし、逆に慎重派は、代替案を聞いたり、自分でも調べたり、セカンド・オピニオンを聞いたり、ということをするかもしれません。

これまで、妊娠サポートグループや出産準備クラスで、医療介入の副作用やリスクを説明して、響いてそうだなぁ、という人と、響いてなさそうだなぁ、という人が両方いるのは、当然のことだったのですよね。


著者の言葉:"...strongly held personal views are at times difficult for others to fathom."
和訳すると、「強固な個人的見解は他人が理解するのは難しい


勉強不足でした。
そして、何だか、モヤモヤが晴れました。

かく言う私も、以前は医療信奉者でした。今でも、ノーマルなお産以外では、その部分は大きいと思います。ただ、過去二度の苦いお産の経験によって、少し慎重派に傾いているかもしれません。

そして、この本の著者は、次のようにも言っています。

"We are especially mindful not to impose our preferences about our own health on our patients." (p47)
「我々(共著者の医師二人)は、自分たちの健康に対する嗜好を患者に強要しないように特に気をつけている


 "We believe that all patients should be fully informed about their condition and then asked about their preferences." (p65)
全ての患者が、自らの健康状態に関する情報を充分に受けた上で、嗜好についても問われるべきである


すばらしいですよね。でも、難しいことですよね。そうじゃない医師も多いと思います。

高血圧/高コレステロール値の患者3,100人に対する調査によると、薬の服用を始める際、医師から自分の嗜好を聞かれたのは半分だけだったということです(p65)。

そして、ドゥーラも、もちろん、医療従事者ではありませんから、当然、医療アドバイスはしませんが、よく、妊婦さんにお産に関する情報を提供する立場として、妊婦さんの希望を聞いた上で、自分のお産に対する嗜好をクライアントさんに押し付けない、ということに充分留意しなければならないと、改めて、肝に命じています。

ノーマルなお産に対する医療介入の副作用やリスクに関する説明も、医療介入主義に傾いていると感じているアメリカでは、する必要はあるとは思いますが、熱くなりすぎないように注意しないとなぁ、と。

[追記] つまり、ドゥーラとしての姿勢もやはり、エビデンスに基づいた(evidence-based)情報を提供しつつ、しかも、個別化されているべき(individulized)ということではないでしょうか。

また、読み進めて、何か感じたことがありましたら、投稿したいと思います。
こんなトピックで書いてほしい、というリクエストも随時お待ちしています!


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