妊娠・出産・産後に関するお役立ち情報は、特に2012年に書いたものが多いため、古くなってくるものもあります。
あくまでご自身のリサーチの出発点として受け取って頂けると幸いです。

2012年4月7日土曜日

帝王切開を避けるためにできること

今回は、ドゥーラの観点から帝王切開を避けるためにできることについて考えてみたいと思います。ご意見、ご質問、間違いのご指摘などありましたら、ぜひお知らせ下さい。


(帝王切開とは何か? 看護助産師(Certified Nurse Midwife)/女性専門ナースプラクティショナー(Women's Health Nurse Practitioner)である今井あゆみさんによる帝王切開考は、こちら→(その1:最近の動向)とこちら→(その2: 帝王切開の安全性)をご覧下さい。)


そして、米国の各州の帝王切開率は、こちらのサイトで確認できます。
カリフォルニア州の帝王切開率は、こちら。1996年辺りを底に、年々、上昇しているのが見て取れます。
カリフォルニア州の各病院の帝王切開率はこちら。上の方に、率の低い順、下の方に、アルファベット順で掲載されています。



では、帝王切開を避けるために何ができるか?

今回は、Henci Goer氏によるThe Thinking Woman's Guide to a Better Birth (p22-27)を元に考えてみたいと思います。太文字が引用部分です。
ただし、この辺りの考え方は、以前の投稿(「あなたは医療の信奉者? それとも慎重派? 人はどうやって医療に関する決断をするのか?」)でも書きましたが、かなり個人差があると思います。リスクと言っても、人によって、受け入れられるリスクの内容が変わりますし、例えば、1%のリスク、と聞いても、それが高いと感じるか、低いと感じるかは個人差があります。自分のお産や医療に対する嗜好やコンフォート・ゾーン(安心と思える領域)を確認しながら、状況に合わせ、最終的にはご自身でご判断下さいますようお願いします。

  • 帝王切開率が低く(15%以内が理想)、VBAC率の高い(70%以上が理想)病院や産科医、助産師を選ぶ

確かに、これが一番のカギかもしれません。ただ、15%以内、というのは、病院出産だと探すのが難しいかもしれませんね。


一般的に言って、バース・センターや助産師は帝王切開率が低いようですが、例えば、助産師と言っても、病院によっても個人によっても違いがありますし、各所で確認されると良いと思います。


(ベイエリアのMid-PeninsulaだとEl Camino Hospital、Mills Peninsula Medical Center、Kaiser Redwood Cityに助産師プログラムがあり、助産師をメイン・プロバイダーに選ぶことができます。サンフランシスコでしたら、CPMC (St. Luke's Campus)やUCSF、San Francisco General Hospitalに助産師がいます。)


また、自宅出産から最終的に帝王切開となるケースの受け入れ先となっている病院や産科医の帝王切開率は高くなっている可能性もあるので、どういう理由で帝王切開になったのか、ということも重要です。それぞれの医療プロバイダーに確認されるのが一番だと思います。


数字を明らかにしない、お茶を濁す、というのは赤信号かもしれません。例えば、最近出産した10人の産婦さんのうち、帝王切開は何人だったか、その理由は何か、というように聞かれるといいかもしれません。


満足、納得の行くお産という点で言えば、やはり、産婦とその家族の希望に理解を示してくれて、個人の状況に合ったケアをしてくれる医療プロバイダーを選ぶことが重要かもしれません。自分が信頼できる医療プロバイダーと一緒にお産をする、のが一番安心ですよね。


「私に全て任せてください」というような態度は(プロバイダー自身の嗜好を反映させようとしている、妊産婦の希望に理解を示そうとしないという意味で)赤信号です。もちろん、「医療の信奉者」であれば「信頼するプロバイダーなら全て任したい」という方もいるかもしれませんので、これも個人の嗜好によりますが。

  • 健康状態が許せばバースセンターや自宅出産を選択する

自宅出産をするにはリスクが高すぎるとされる妊娠については、こちらをご参考ください。

  • 通常の出産を「医療」と見なさない、精神的ケアを施す医療スタッフを選ぶ
通常のお産は病気ではない、ルーチン化されている医療介入によって通常のお産が帝王切開につながる可能性がある、ということことも念頭に入れておくといいかもしれません。

  • ドゥーラを雇う
ドゥーラ効果の一つとして、自然分娩の確率が高くなる、ということがあります。ただし、非常に帝王切開率の高いプロバイダーの場合は、この効果は薄まるかもしれません。ベイエリアでのドゥーラの探し方はこちらをご参考下さい。

  • 過去のトラウマ(性的虐待、トラウマの出産経験など)に対峙する
極度なお産に対する恐怖はお産の進行を妨げることがあるようです。心理療法士などに合うなどされると良いと思います。

  • 赤ちゃんが大きいという理由による計画帝王切開や人工破水を断る
エコーでは赤ちゃんの正確な大きさは分かりません。上下の誤差が約10〜15%あるとも言われています。また、人口破水は感染の可能性も高まります。

  • 帝王切開の繰り返しを避ける
VBAC(Vaginal Birth After Cesarian: 帝王切開後の経膣分娩)を実際に行っている医療プロバイダーにセカンド・オピニオンを聞くと良いかもしれません(ベイエリアにおけるプロバイダーについては、また投稿したいと思っています)。VBACをするカリフォルニアの病院情報はこちらでも見られます(Allowedとなっている病院です)が、最新情報は、病院にも確認されるとよいと思います。

  • 逆子の赤ちゃんのポジションを変える方法を試す
Breech tiltというポジションや、妊婦さんのお腹の下の方に心地よい音楽や妊婦さんの声をヘッドホン(普通の音量)を通して聞かせる、など。最終的には、医療プロバイダーによるBreech versionという処置もあります。プロバイダーによって成功率は違いますが、60〜70%と言われています(Birth Partner p193より)

  • 逆子の赤ちゃんの経膣分娩を検討する
逆子の赤ちゃんの経膣分娩を行っている、経験のある医療プロバイダーを探す必要があります。私の方でも何か情報が得られれば投稿したいと思っています。また、もし情報をお持ちでしたら、ぜひお知らせ下さい。

  • 予定日が過ぎたという理由での促進剤の使用を断ることを検討
促進剤の使用で帝王切開の可能性が高まると言われています(特に初産の方)(数字が分かればまた追記します)。


通常のお産であれば、38〜42週は、お産の通常の範囲内です。予定日を過ぎると「赤ちゃんの死亡率が上がる」と脅すプロバイダーもいるようですが、通常の範囲内で、赤ちゃんの状態が良ければ、待つ、という選択肢があると知っておくとよいと思います。


「脅し」を多用されるプロバイダーは赤信号かもしれません。


また、数字があるなら提示してもらって判断すると良いと思います。


数字という点でもう少し追加すると、やはり、数字は、どのような医療介入であっても、インフォームド・デシジョンをする際に重要と思われます。「AのリスクよりBのリスクのが高い」あるいは「2倍高くなる」と言われても、それが10%と20%の違いなのか、それとも、1%と2%、0.01%と0.02%なのかによって、人それぞれ、受け取り方が違ってくるのではないでしょうか。また、数字がない場合は、その情報をクリティカルに見る必要もあると思います。

  • 継続的な胎動モニタリングを断る
促進剤や硬膜外麻酔(Epidural:いわゆる無痛分娩、和痛分娩)を使用していないなら、断続的な胎動モニタリング(1時間に15〜20分モニターをつけて計測)という代替案を頼むことができます。

  • ルーチン化されている人工破水を断る


  • 4センチ開大(dilation)以前のお産の停滞による帝王切開を断る
医療プロバイダーに「待つ」という選択肢を相談されるとよいかもしれません。
  • Epidural(硬膜外麻酔)を避ける
これも嗜好によりますが、無痛分娩にしたい、と思われている方も、自然に陣痛を逃す方法もしっかり学ばれて、なるべく麻酔の使用開始を遅らせたり、量を減らすという選択肢も考えられるとよいかもしれません。こちらの投稿もご参考ください。
  • お産の間、活動的に過ごす
歩いたり、シャワーを浴びたり、ポジションを変えたり(なるべく上体が起きている状態)、ということだと思います。もちろん、自分が一番リラックスできるポジションがあれば、それを続行されると良いと思いますが、一般的に、ベッドに横になっていると痛みが増すという方が多いようです。


さて、帝王切開をポジティブな経験にするためにできること(←4/26 リンク追加しました)、ベイエリアでVBACをする医療プロバイダーについては、また投稿したいと思います。



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