妊娠・出産・産後に関するお役立ち情報は、特に2012年に書いたものが多いため、古くなってくるものもあります。
あくまでご自身のリサーチの出発点として受け取って頂けると幸いです。

2012年4月26日木曜日

お産で麻酔を頼むタイミング?!

しばらく前に読み終えたYour Medical Mind--How to Decide What is Right for You (Jerome Groopman, Pamela Hartzband)ですが、自分が一体どんな医療を望むのか、どうすれば望む医療を受けられるのかを考えるのに役立つ良書と思います。


少しずつですが、ドゥーラ的観点から、なるほど! と思った部分を引っ張り出して、お産に関連づけて考えてみたいと思っています。


まず、人の意思決定は「熱い」か「冷めている」かという状態によって左右される、ということ。


著者の例を借りると、お腹がとても空いている時(つまり「熱い」状況)に買い物に行くと買いすぎてしまう傾向がありますが、同様に...


"...when we're in pain, anxious, angry, or frustrated, we are "hot" and prone to make choices that we imagine will quickly improve our condition. In such a hot state, studies show, patients tend to choose poorly. They discount too deeply the risks a treatment entails, and they overestimate its chances for success." "...decision making is more deliberate and deep when we have "cooled down," meaning we're more physically comfortable. We're better able to see the downsides as well as the positives and to appreciate the likely impact of a particular choice more accurately." (p75)


和訳すると...
人は、痛み、心配、怒り、憤りを感じている時、「熱い」状態にあり、現状を早く改善してくれると思う選択肢を選ぶ傾向がある。研究によると、患者は「熱い」状態にある時、乏しい選択をする傾向にある。治療に伴うリスクを非常に軽く見て、成功の可能性を過大評価する。」逆に「人は、「冷めている」状態の時、つまり、身体的により落ち着いている時、その意思決定はより慎重で深いものとなる。悪い面、良い面、両方をよりよく見ることができ、ある選択がどのような影響を持つのかをより的確に理解することができる。」


では、これをタイトルの、お産で麻酔を頼むタイミング、と結びつけて考えてみたいと思います。


まず、お産の痛みが不安、という人は多いのではないでしょうか? (かく言う私もそうでしたし、また妊娠すればそうなると思います。)


妊娠中、なるべく、この不安を取り除いて、「冷めている」状態で自分の嗜好について考えてみるということが大事なのではないかと思います。


では具体的にどう不安を取り除くか? 


例えば、ヨガ、めい想、自己催眠、呼吸、その他のリラクセーションなどのツールを使われると良いかもしれません。また、実際のお産の時は、これらのツールや、ポジション、マッサージ、シャワー、お風呂なども使うと和痛効果がありますので、練習されておくと安心につながると思います。(このような自然な和痛ツールを教えてくれる出産準備クラスを受けられると良いと思います。)また、性的虐待やトラウマの出産経験のある方は、心理カウンセラーに合うなどして、事前に対峙されておかれると良いと思います。


...と、不安をなるべく取り除かれつつ、お産の自然な流れのことも学ばれつつ...


麻酔の副作用やリスクを知り、使うかどうか、使うならいつか、自分にとってのベストを考えて選ばれると、満足・納得の行くお産につながるように思います。(硬膜外麻酔についてはこちらを参考にされてください。)その際、こちらの表(英語)も参考にされて、和痛のための薬や麻酔に対するご自身の嗜好レベルをチェックされる良いかもしれません(いずれ日本語にしたいと思っています)。


実際には、麻酔はActive Labor(活動期、子宮口4〜5センチ以上)に入ると頼むことができるので、もちろん、なるべく早く頼みたい、という方もいらっしゃると思います。このような決断も、当然、尊重されるべきだと思います。(前述の表で言うと、+5より数字の大きい人に当たります。)


でも、もし、病院出産(つまり、手軽に麻酔を頼める状況)でなるべく自然に産みたい(薬や麻酔を避けたい)、と思っていらっしゃる方は(前述の表であれば−3より低い数字の人ですね)、以下のようなことが役立つかもしれません。


まず、痛みに溺れると、お産は赤ちゃんに会うためにあるのだ、ということを忘れがちですので、思い出して頂ければと思います。周りのサポートの方も助けとなる言葉をかけると良いと思います。


また、バース・プラン(Birth Preferences)に、なるべく自然なお産にしたい旨、例えば、看護師さんが薬を勧めないようになど、記されておくと良いと思います。(バース・プランについてはまた投稿したいと思っています。)


そして、お産が進んで、もし麻酔のことが頭に浮かんで来たら、陣痛の波が来ている時に決断しないということです。痛い時には自分らしい判断はできない、ということですよね。周りのサポートの人にも、「まずはこの波に集中しようね、一緒に息を深ーく吸って、吐いてー...いいよ、いいよ...もうすぐ終わるよ、(終わったら)よく頑張ったね」というようにサポートしてもらって、その波が終わってから考えるといいかもしれません。(呼吸は、波が始まりそうになった時から始めるのが良いと思います。)


サポートしている人は、産婦さんが「もう無理、できない!」と言うのは、麻酔を頼みたいということと必ずしもイコールではない、ということも理解しておくといいと思います。ただ単により強力なサポートが必要なだけかもしれません。


特に、自然分娩への気持ちが強い人(前述の表で−5より低い数字の人)に対しては、周りのサポートの方も、すぐあきらめるのではなく、例えば、波と波の間の落ち着いている時に、「あと何回(何分)くらいだったら乗り越えられると思う?」と聞いてみて、具体的な数字が出れば、「じゃあ、あと〜回がんばってみよう。先のことは考えずに、とにかく一つずつ、乗り越えていこう。一つ波を乗り越える度に、赤ちゃんが近づいているよ。波と波の間には休息できるからね」というように励まされるといいかもしれません。(なるべく、妊娠中から「陣痛」や「痛い」など、痛みを連想させる言葉は控えられると良いと思います。)


また、ポジションや呼吸のリズムを少し変えてみる、などしても良いかもしれません。


とはいえ、お産が長引いて疲れきっていたり、難しいお産だったり、などの理由で、考えが変わる(あるいは変えた方がよい)という状況もあるかもしれません。本当に麻酔を頼みたい時の合い言葉を決めておかれるといいと思います。


そして、これが大事だと思いますが、自然で行きたいと思っていたけれど、最終的に麻酔を使うことになった、としても、それも立派なお産である、ということを忘れないでほしいと思います。


皆さまから何かご意見、アイデア、あるいはご質問などがありましたら、ぜひお知らせ下さい。



◇◆◇◆◇
ブログランキングに参加しています。
一日一回クリックをお願いします!
にほんブログ村 マタニティーブログ 海外出産へ

0 件のコメント:

コメントを投稿