妊娠・出産・産後に関するお役立ち情報は、特に2012年に書いたものが多いため、古くなってくるものもあります。
あくまでご自身のリサーチの出発点として受け取って頂けると幸いです。

2012年4月2日月曜日

ゲスト寄稿No.2 今井あゆみさん〜帝王切開考 その1: 最近の動向〜

今回は、看護助産師(Certified Nurse Midwife)/女性専門ナースプラクティショナー(Women's Health Nurse Practitioner)である今井あゆみさんが、2011年7月25日に「わいわいママ!」(サンフランシスコの妊娠・出産・育児サポートグループ)のブログで掲載された記事の再掲載です。


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先日TVで、アメリカの帝王切開率が34%なったと報道されていました。1990年代には、20パーセント程度だった帝王切開率ですが、2000年に入ってからどんどん上昇し、ついに30パーセント代になってしまいました。言い換えれば、アメリカでは3人に一人は帝王切開で生まれると言う計算です。


ちなみに日本の現在の帝王切開率は、2005年の統計によれば、一般病院では21.4%、一般診療所では12.8%と言うことですから、日本も年々帝王切開率が高くなってきているようです。とはいえ、まだまだ国際的には低い数字です。


帝王切開を行う理由で最も一般的なのは、遷延分娩および分娩の停止です。赤ちゃんが降りてこない、子宮が開かないなどの理由によります。

次に多いのが、前回の出産が帝王切開だったため二度目、あるいは3度目の再帝王切開です。(帝王切開のあとでも経膣分娩は可能ですが、帝王切開になった理由や施設によります。)

次に多いのが、分娩中に赤ちゃんの心拍に異常があって帝王切開になるケース。それから赤ちゃんが下降してくる時の位置の異常によるケースや、母体に感染症などがあり母子感染を避けるための帝王切開などさまざまです。

そして最近増えているのが、両親の希望で帝王切開をするケースです。長く苦しい分娩を避けたい、時間や日程を自分で決めて生みたい、分娩による膣や会陰の裂傷などの合併症などを避けたいなど・・・、お母さんの希望も色々です。

アメリカでは、基本的にまだ「医療的に必要性のない個人の選択」としての帝王切開は認められていませんが、それでも帝王切開の18パーセント近くは「はっきりした医療的必要性」が明示されていないのが現実です。


イギリスで行われた調査では、31%の女性産科医は子供を生むときには帝王切開を希望する・・・という結果が出ています。その主な理由は、経膣分娩による会陰などへのダメージを避けたいから・・・(80%)、これらのダメージが長期にわたってセックスへ及ぼす影響を懸念して・・・・(58%)、経膣分娩による胎児へのリスクを考慮して・・・(39%)、帝王切開のほうが日程や時間の調整がつく為・・(27%)などだそうです。


長くかかる経膣分娩に比べれば帝王切開は麻酔込みでせいぜい45分から1時間。速いドクターなら30分以内に終わります。緊急の手術でない限り、全身麻酔は使わないから赤ちゃんとのご対面もその場でできます。



だけど、本当に帝王切開は楽チンで安全なのでしょうか?



つづく・・・。


[追記 4/3] 続き(帝王切開考 その2: 帝王切開の安全性)ご覧になりたい方は、こちらをクリック下さい。



〜今井あゆみさんのプロフィール〜



京都大学医療短期大学部助産特別専攻科を卒業の後、日本で助産師として10近く働き1220人の赤ちゃんを取り上げる。2000年にサンフランシスコに移り住み、サンフランシスコ州立大学でホリスティック医療を学びながら、カリフォルニアのRN資格を取得。サンフランシスコ市内の病院で、産科分娩部、新生児室、マタニティーフロア、ハイリスク妊娠検査室などでチャージナースとして約7年間勤務。2011年にUniversity of California San Franciscoの修士課程を卒業、カリフォルニア州公認看護助産師・女性専門ナースプラクティショナーとなる。



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